これから・・を楽しむ

子育てが終わり、これからゆっくり自分のために楽しみたい。

「花のベッドでひるねして」よしもとばななさん

ばななさんの本で好きな小説、2つ目を紹介します。

「花のベッドでひるねして」です。

 

ー私は海辺でわかめにくるまっているところを

 母に拾われた捨て子の赤ちゃんだったそうだー

 

という1文から始まる。

サラッ書かれてるけど、すごい境遇だ。

なのに本の帯に書かれているフレーズは

「幸せの魔法をあなたに」…だ。

そのギャップがどういう風に埋まっていくのか

ワクワクしながら読んでいきました。

 

(拾われた先の家族は、拾ってきた子だということを)

ー隠しておこうというようなデリカシーは彼らにはまるでなく、

私が来たことは嬉しいことだからあの日の話をいつだってどんどんしよう、

という雰囲気だった。その能天気さにどんなに救われたことかー

 

読み進めて数ページ目のこの文章で、

私はもう「幸せの魔法」にかかってしまいました。

 

そしておじいちゃんのことば

ー大事なのは違うことをしないことだー

ー花のベッドに寝転んでいるような生き方をするんだよー

で、心の傷んでいたいたところが、じんわりと治っていくような

感じになりました。

 

その後廃墟になった裏のビルから人骨出てきたりと、

ちょっと怖いことも起こるけれど

野村くんの性格や捨てられた時の産みの母の様子なんかが

さらに心を和ませてくれました。

 

 

そしてそのあたたかい気持ちをずっと持っていたくて

読み終えてすぐに、もう一度読みたくなるという本でした。

 

私は本の内容を深く掘り下げて、ここで作者はこういう事言いたかったんだ

とか、この文章の奥にはこういう気持ちが込められてるんだ

などと考えるのは苦手です。

というか嫌いです。(何の宣言⁈)

(そしてまとめの言葉が浮かばない...)

 

 

また本のことも時々綴っていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。